20170318_なごパコ審査員を務めた
〜前置き〜
昨日開催された、山岡死LAW氏主催の「なごパコ」に審査員として参加させて頂きました。
おっつけ主宰から採点詳細が公表されるかと思います。私の一人ひとりへの短評はまた後日に。
本来、本番後すぐにコメントをアップするのが最も参加者の皆さんにはありがたいレスポンスかとも思うのですが、あいにく自分には遠出先であったこと、疲労のためしっかりとしたことを書けるか…と様々な不安もありました。一晩記憶を寝かせた後の文章となります。
〜審査員、イヤだな〜
私は2003年5月からDDRパフォに挑戦し始めて、13年近く様々なイベントにエントリーしてきました。
無審査の緩いもの、投票制のもの、採点式のもの…様々な形態の審査を経験しています。DDRパフォーマーの中でも、最も多くの採点を受けてきたプレイヤーの1人だろうと自負します。自身が主宰となり、ルールを決める側に立ったことも複数あります。
本イベントのルールは採点式でした。私含む5名の審査員が合計100点満点(一人あたりの持ち点は20点)。
私が最も苦手とするルールです。なぜなら、自分の、そしてライバルなアイツの、配点の中身や根拠が不明であることがほとんどだったからです。出場者が名前も顔も晒しているのに、審査員は名前非公開というのがメインと言って差し支えない。
私は、いち参加者として、名前も配点の根拠も説明できない人に、鉛筆ナメナメその時の雰囲気で数字書かれたらたまらんなと思ってきていたわけです。参加者はたかが100秒ぽっちの本番のために、どれだけ練習やイメトレに人生のリソースを費やしているかを考えれば、簡単に引き受けられるお役目ではないと思うんです。同時に、審査員をイベント主催から依頼されることはとても光栄であり、引き受けることには責任があると考えてきました。
そんな私が、今回、そっち側に立ったわけです。13年超のキャリアの中で初めて。
私事で体調を崩し、(1週間、自宅に寝たきりな時期もあったりして)DDRパフォーマンスの外側に出ていかざるを得なくなった後でした。いいタイミングと思ってお話しをお受けしました。
昔、審査員を審査し返してやったこともありました。明らかにダンス偏重な人、お笑い重視な人、古参プレイヤーばかり贔屓する人……そういう嗜好に該当しなければ、どんなに頑張ってもその人からは評価されづらい傾向が見てとれ、努力が公平に点数にしてもらえないというのがその当時の正直な感想でした。
〜私の審査基準、配点概要〜
じゃあ自分自身が、鉛筆ナメナメてきとーに点数を決めてしまわないようにするにはどうするか。それには前もって、自分の中で配点ルールを決めておくことが解決策の一つとなると考えました。
いわゆるスコアプレイから「意図して離れたことをやるための工夫がどれだけ為されているか」。それをある程度切り出すためのファクターを6つ設定しました。
(1)縦
(2)横
(3)奥行き
(4)時間
(5)スコア
(6)その他インパクト
上記6ファクターにつき、参加者ごとにA・B・C(一部参加者にはこの3段階を超えたものを配点)をつけ、それぞれ3・2・1点を付与します。よって、実際に得点化する前の私の手元における最高点はA6つで18点となります。最低はC6つで6点です。最低とは、普通のスコアプレイのことを指します。
ここから先は個人名が入ります。
(1)縦
筐体の後ろ側に居るお客さん目線を基準とすると「高さ」と表現するほうが適切かもしれません。
普通のプレイではお客さんの視線は上下には動きません。そこを工夫して、目線を上下に動かす仕掛けを取り入れたかをみていました。
この項目において、Aランクを付与させていただいたのは
①MEGANEさん
④iron-blue(青山ひろしさんとおおとこてつさんのユニット)
⑤jax-7さん
⑪Fさん(FordForestさん)
⑮シーモネータ満開さん
の5組でした。
(2)横
筐体の幅をいかに広く使おうとしているかをみていました。若干ダブル譜面を使った参加者に対して甘くなりがちでしたが、重視したかったのはいかにはみ出そうとするかということでした。使った譜面を基準にして横幅の付け足し分を加味しています。
ここで比較的高いランクとなったのは、
③揚げ出し豆腐さん … B+(2.5点)
⑧阿達(あだち)さん… A
⑩ペンニーさん … A+(4点)
です。ある程度の工夫があったBランクの方は17組中8組でした。
(3)奥行き
筐体の後ろから見ているお客さんを基準とすると、お客さんから「奥に離れる」、または「近くに迫ってくる」かのような工夫をみるための項目です。つまり、DDRのステージの中だけでネタを全て済ませると、大概Cランクとなる項目です。これが、多くの参加者の方に対して辛辣な点数をつけた分野となりました。ここで差をつけたのは
⑦YUN(ゆん)さん … A
です。客席にアクセスしました。また、小道具の和傘が観客ゾーン上空に出てきています。逆に申し上げると、お客さんの中に割って入ろうとする工夫が彼女にしかなかったということです。ここは多くの参加者の方に改善するチャンスが広がっています。
あと、エキシビジョンのりりぃさんに、私もね。しっかりやってましたでしょ。
DDRのバーという物理的な境界線を超えて、お客さんにアクセスする何かを用意した人。
次点のBランクは6組。Cランクに留まったのが10組です。ステージの銀盤の前に出ちゃいけないとか、後ろ側に下がっちゃいけないとか、誰かがそんなルールを決めてるわけではないので、パネルの外側に出ていくことも選択肢に含めていっていただきたいです。
(4)時間
縦横奥行きときて、4次元目ですから、時間です。DDRパフォとしてみたかったのは、緩急です。
ずっと元気に身体を振り回すだけなら、スコアラーの方が回転プレイを本気でやったほうが良いこともあります。でも、普通と異なることを行うパフォーマーは「動く」・「動きまくる」・「激しく暴れる」だけが選択肢では、見るほうが慣れてしまいます。
だから、「止まる」・「ゆっくり動く」とか、曲調にあわせてネタに強弱をつけるという工夫の有無を見たかったわけです。
⑤jax-7さん … A
ストップかけて振付を小分けしてキレを出すことを、単発ではなく随所で。
次点(Bランク)で手元のメモに残っているのは①MEGANEさん、②piyo-zさん、⑥青山ひろしさん、⑧阿達さん、⑮シーモネータ満開さん、5組です。
青山ひろしさんのメモ書きには、「曲のおかげ」とありました。INSERTiONのような取り組みづらい曲に挑戦した手間賃とも言えます。
ここ最近、新曲にはEDMが多く採用されていて、BPM変化が多様な曲が出揃っています。技術的に緩急をつけるのが苦手な参加者の方は、曲の方に頼ってみるというのは充分検討されるべきアイディアだと思います。
(5)スコア
DDRパフォなんだから、譜面そのものは処理していくべきでしょう。逆に、意図してGAME OVERになる工夫をするのであればそれはそれで見る側に伝わってきます。Aランクは、
⑥青山ひろしさん
⑦YUNさん
⑭Wiz岡DEATH法さん(Wizさん)
⑯色(しき)さん
でした。⑥青山ひろしさんはINSRTiONのESP譜面にも関わらず、高スコアを記録。⑯色さんは途中で譜面が忘却の彼方に飛んだものの、踏めるところではしっかり処理していて、ばっちり帳尻あってます。
また、⑪Fさんは意図的に譜面を放棄してE判定だったので、この項目ではランク外のFランク(マイナス2点)としています。譜面処理を放棄するなら、足かせを外したリスクに見合うだけのネタを載せられないと、巻き返しは難しい…。
(6)その他インパクト
定量化できそうな項目だけでは余りにも切り捨てる要素が多いので、残りの部分はここで加点させてもらいました。
③揚げ出し豆腐さん(Aランク)
…お客さんを手拍子に巻き込む努力。目線もお客さんにあわせていく。
⑦YUNさん(A+ランク … 4点)
…小道具、衣装、見ている側に繋がりを考えさせる曲選択。そして、お客さんの方からノッてくる雰囲気作り。
⑨不沈艦WENDYS(次男さん)(A++ランク … 5点)
…後日Upされるであろう動画を御覧ください。6ファクターの内、ココにステータス全振りしたというのがよくご理解頂けるかと存じます。
⑪Fさん(A+ランク … 4点)
…エアギターだけで他の選択肢がないと書きたいところですが、やりすぎて途中から「疲れてくる」ことでお客さんの共感を得ることに繋がっています。エアギターだけで無難に終わっていたなら3点にしてたと思います。
⑮シーモネータ満開さん(Aランク … 3点)
…下ネタ抑えました。ただ、私の採点の中では逆立ちを1発決めただけでも高ランクになっちゃいましたね。
⑯色さん(A+ランク … 4点)
…実際にパフォやってない人でも「譜面忘れた」のが丸わかり。ただ、そこを災い転じて福となしたのはさすがに表台の普段の経験値が物を言ったと思います。ご本人にとっては不本意な4点とは思いますが。
こんなにたくさん書いたら、次のエントリを書く気力が残っているかしら。。。
昨日開催された、山岡死LAW氏主催の「なごパコ」に審査員として参加させて頂きました。
おっつけ主宰から採点詳細が公表されるかと思います。私の一人ひとりへの短評はまた後日に。
本来、本番後すぐにコメントをアップするのが最も参加者の皆さんにはありがたいレスポンスかとも思うのですが、あいにく自分には遠出先であったこと、疲労のためしっかりとしたことを書けるか…と様々な不安もありました。一晩記憶を寝かせた後の文章となります。
〜審査員、イヤだな〜
私は2003年5月からDDRパフォに挑戦し始めて、13年近く様々なイベントにエントリーしてきました。
無審査の緩いもの、投票制のもの、採点式のもの…様々な形態の審査を経験しています。DDRパフォーマーの中でも、最も多くの採点を受けてきたプレイヤーの1人だろうと自負します。自身が主宰となり、ルールを決める側に立ったことも複数あります。
本イベントのルールは採点式でした。私含む5名の審査員が合計100点満点(一人あたりの持ち点は20点)。
私が最も苦手とするルールです。なぜなら、自分の、そしてライバルなアイツの、配点の中身や根拠が不明であることがほとんどだったからです。出場者が名前も顔も晒しているのに、審査員は名前非公開というのがメインと言って差し支えない。
私は、いち参加者として、名前も配点の根拠も説明できない人に、鉛筆ナメナメその時の雰囲気で数字書かれたらたまらんなと思ってきていたわけです。参加者はたかが100秒ぽっちの本番のために、どれだけ練習やイメトレに人生のリソースを費やしているかを考えれば、簡単に引き受けられるお役目ではないと思うんです。同時に、審査員をイベント主催から依頼されることはとても光栄であり、引き受けることには責任があると考えてきました。
そんな私が、今回、そっち側に立ったわけです。13年超のキャリアの中で初めて。
私事で体調を崩し、(1週間、自宅に寝たきりな時期もあったりして)DDRパフォーマンスの外側に出ていかざるを得なくなった後でした。いいタイミングと思ってお話しをお受けしました。
昔、審査員を審査し返してやったこともありました。明らかにダンス偏重な人、お笑い重視な人、古参プレイヤーばかり贔屓する人……そういう嗜好に該当しなければ、どんなに頑張ってもその人からは評価されづらい傾向が見てとれ、努力が公平に点数にしてもらえないというのがその当時の正直な感想でした。
〜私の審査基準、配点概要〜
じゃあ自分自身が、鉛筆ナメナメてきとーに点数を決めてしまわないようにするにはどうするか。それには前もって、自分の中で配点ルールを決めておくことが解決策の一つとなると考えました。
いわゆるスコアプレイから「意図して離れたことをやるための工夫がどれだけ為されているか」。それをある程度切り出すためのファクターを6つ設定しました。
(1)縦
(2)横
(3)奥行き
(4)時間
(5)スコア
(6)その他インパクト
上記6ファクターにつき、参加者ごとにA・B・C(一部参加者にはこの3段階を超えたものを配点)をつけ、それぞれ3・2・1点を付与します。よって、実際に得点化する前の私の手元における最高点はA6つで18点となります。最低はC6つで6点です。最低とは、普通のスコアプレイのことを指します。
ここから先は個人名が入ります。
(1)縦
筐体の後ろ側に居るお客さん目線を基準とすると「高さ」と表現するほうが適切かもしれません。
普通のプレイではお客さんの視線は上下には動きません。そこを工夫して、目線を上下に動かす仕掛けを取り入れたかをみていました。
この項目において、Aランクを付与させていただいたのは
①MEGANEさん
④iron-blue(青山ひろしさんとおおとこてつさんのユニット)
⑤jax-7さん
⑪Fさん(FordForestさん)
⑮シーモネータ満開さん
の5組でした。
(2)横
筐体の幅をいかに広く使おうとしているかをみていました。若干ダブル譜面を使った参加者に対して甘くなりがちでしたが、重視したかったのはいかにはみ出そうとするかということでした。使った譜面を基準にして横幅の付け足し分を加味しています。
ここで比較的高いランクとなったのは、
③揚げ出し豆腐さん … B+(2.5点)
⑧阿達(あだち)さん… A
⑩ペンニーさん … A+(4点)
です。ある程度の工夫があったBランクの方は17組中8組でした。
(3)奥行き
筐体の後ろから見ているお客さんを基準とすると、お客さんから「奥に離れる」、または「近くに迫ってくる」かのような工夫をみるための項目です。つまり、DDRのステージの中だけでネタを全て済ませると、大概Cランクとなる項目です。これが、多くの参加者の方に対して辛辣な点数をつけた分野となりました。ここで差をつけたのは
⑦YUN(ゆん)さん … A
です。客席にアクセスしました。また、小道具の和傘が観客ゾーン上空に出てきています。逆に申し上げると、お客さんの中に割って入ろうとする工夫が彼女にしかなかったということです。ここは多くの参加者の方に改善するチャンスが広がっています。
あと、エキシビジョンのりりぃさんに、私もね。しっかりやってましたでしょ。
DDRのバーという物理的な境界線を超えて、お客さんにアクセスする何かを用意した人。
次点のBランクは6組。Cランクに留まったのが10組です。ステージの銀盤の前に出ちゃいけないとか、後ろ側に下がっちゃいけないとか、誰かがそんなルールを決めてるわけではないので、パネルの外側に出ていくことも選択肢に含めていっていただきたいです。
(4)時間
縦横奥行きときて、4次元目ですから、時間です。DDRパフォとしてみたかったのは、緩急です。
ずっと元気に身体を振り回すだけなら、スコアラーの方が回転プレイを本気でやったほうが良いこともあります。でも、普通と異なることを行うパフォーマーは「動く」・「動きまくる」・「激しく暴れる」だけが選択肢では、見るほうが慣れてしまいます。
だから、「止まる」・「ゆっくり動く」とか、曲調にあわせてネタに強弱をつけるという工夫の有無を見たかったわけです。
⑤jax-7さん … A
ストップかけて振付を小分けしてキレを出すことを、単発ではなく随所で。
次点(Bランク)で手元のメモに残っているのは①MEGANEさん、②piyo-zさん、⑥青山ひろしさん、⑧阿達さん、⑮シーモネータ満開さん、5組です。
青山ひろしさんのメモ書きには、「曲のおかげ」とありました。INSERTiONのような取り組みづらい曲に挑戦した手間賃とも言えます。
ここ最近、新曲にはEDMが多く採用されていて、BPM変化が多様な曲が出揃っています。技術的に緩急をつけるのが苦手な参加者の方は、曲の方に頼ってみるというのは充分検討されるべきアイディアだと思います。
(5)スコア
DDRパフォなんだから、譜面そのものは処理していくべきでしょう。逆に、意図してGAME OVERになる工夫をするのであればそれはそれで見る側に伝わってきます。Aランクは、
⑥青山ひろしさん
⑦YUNさん
⑭Wiz岡DEATH法さん(Wizさん)
⑯色(しき)さん
でした。⑥青山ひろしさんはINSRTiONのESP譜面にも関わらず、高スコアを記録。⑯色さんは途中で譜面が忘却の彼方に飛んだものの、踏めるところではしっかり処理していて、ばっちり帳尻あってます。
また、⑪Fさんは意図的に譜面を放棄してE判定だったので、この項目ではランク外のFランク(マイナス2点)としています。譜面処理を放棄するなら、足かせを外したリスクに見合うだけのネタを載せられないと、巻き返しは難しい…。
(6)その他インパクト
定量化できそうな項目だけでは余りにも切り捨てる要素が多いので、残りの部分はここで加点させてもらいました。
③揚げ出し豆腐さん(Aランク)
…お客さんを手拍子に巻き込む努力。目線もお客さんにあわせていく。
⑦YUNさん(A+ランク … 4点)
…小道具、衣装、見ている側に繋がりを考えさせる曲選択。そして、お客さんの方からノッてくる雰囲気作り。
⑨不沈艦WENDYS(次男さん)(A++ランク … 5点)
…後日Upされるであろう動画を御覧ください。6ファクターの内、ココにステータス全振りしたというのがよくご理解頂けるかと存じます。
⑪Fさん(A+ランク … 4点)
…エアギターだけで他の選択肢がないと書きたいところですが、やりすぎて途中から「疲れてくる」ことでお客さんの共感を得ることに繋がっています。エアギターだけで無難に終わっていたなら3点にしてたと思います。
⑮シーモネータ満開さん(Aランク … 3点)
…下ネタ抑えました。ただ、私の採点の中では逆立ちを1発決めただけでも高ランクになっちゃいましたね。
⑯色さん(A+ランク … 4点)
…実際にパフォやってない人でも「譜面忘れた」のが丸わかり。ただ、そこを災い転じて福となしたのはさすがに表台の普段の経験値が物を言ったと思います。ご本人にとっては不本意な4点とは思いますが。
こんなにたくさん書いたら、次のエントリを書く気力が残っているかしら。。。